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お知らせ・情報【代表ブログ】「大規模修繕工事談合事件」から予防策を考える

2026年6月12日付けの朝日新聞で
マンションの大規模修繕工事を巡る大規模な談合事件の記事が掲載されました。
報道によると、公正取引委員会は設計コンサルタントと工事会社あわせて38社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、排除措置命令を出す方針を固めたとされています。
大規模修繕工事は、マンション管理組合にとって数年から十数年に一度の大きなイベントです。
工事金額は数千万円から数億円に及ぶことも珍しくありません。
本来管理組合の「味方」であるはずの設計コンサルタントが
談合に関与していたなら、極めて深刻な問題です。
ただし、今回の事件を単なる「悪徳業者による不祥事」として片付けてしまうと、問題の本質を見失いかねません。
むしろ管理組合が考えるべきことは、
「なぜこのような問題が起きるのか」
「自分たちのマンションではどう防ぐべきか」
ではないでしょうか。
1.大規模修繕工事のスキームに潜むリスクとは
大規模修繕工事には、
(1)施工範囲や施工業者を決定し、着工するまでの「設計段階」と
(2)着工から竣工検査までの「施工段階」
の2つのステップがあります。
前者は、工事対象箇所の数量を積算するとともに、施工箇所の仕様(使用部材の選定、施工方法)を決定することです。
一方、後者の施工とは、上記設計業務で作成されたプラン通りに工事を行うことです。
大規模修繕工事のスキームとしては、
大きく「責任施工方式」と「設計・監理方式」の2種類があります。
◾️ 責任施工方式
工事前の「設計」、「施工」、「工事監理」の3つをパッケージで
施工業者に委託する方式です。
最初から最後まで一社にトータルマネジメントしてもらうので契約がシンプルに一本化されるという利点があります。
◾️ 設計・監理方式
「設計監理業務」と「施工業務」を分離のうえ、それぞれ外部に委託する方式です。
監理業務とは、設計したプランに沿って工事業者が施工しているかを(発注主の管理組合に代わって)定期的に現場でチェックを行い、必要に応じて助言指導を行うことです。
こうした費用は、責任施工方式では発生しません。
ただ、責任施工方式を選択した場合、全工程を一貫して同じ業者に委任するため、
・設計上行うべき施工を故意に行わなかったり、
・予定していた部材より品質の低いものを採用する
といった「お手盛り」の工事になるリスクが潜んでいます。
こうしたリスクに備えるには、
施工業者に対する第三者によるチェック機能を担保する必要があります。
特に管理組合の場合はそのほとんどが工事について「素人」であるため、
設計監理方式を選択する方がリスクは低いと考えられます。
ところが、その設計コンサルタントが
施工会社から何らかの利益供与を受けているとしたらどうでしょうか。
本来は管理組合の利益を守るべき立場の人間が、
施工会社の利益を優先させことになります。
つまり、設計監理スキームのメリットは、「水の泡」と消えてしまうのです。
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